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今日の晩御飯はサンマ定食

読んだもの見たものやったものを自分なりに整理、紹介。備忘録。

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憧憬と家族の間で揺れる。ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11巻読了。


ダンまちの最新巻が出ていたので読みました。
異端児編のラストに相応しい内容で、読んでいて、いや読む前から震えて居ました。
この巻まで読んできた人であれば、これを読んで熱くならないわけがない、というような話でしたね。


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感想

上でも書いたように異端児編のラスト、ということで前回からの続きとなります。
異端児編は9巻、10巻と続いて来た話で、人語を解し、意思を持ち、人間と交流することが出来るモンスターが中心となって進んで来ました。
話の中心にいるのは異端児の中でもベルたちに最もなついているウィーネ。
普段は人形でありながら額の宝石が割れると竜のような姿になってしまうモンスター『ヴィーヴィル』である彼女が、また他の異端児達がダンジョンに戻るための話でしたね。

10巻の最後、異端児達を守る為に冒険者に剣を向けたベルは信用を失いました。
どこを歩いても蔑むように見られます。
また、同じファミリアである仲間たちも同じような扱いを受けてしまいます。

そんなベル達に訪れるのはやはり『決断』でした。

地上に出てばらばらにはぐれてしまった異端児達がダンジョンに戻るための手助けをするかどうか。
手助けをすればまたベルだけでなく、ファミリアの仲間は決定的にオラリオの敵になってしまう。
仲間に迷惑をかけることを恐れていたベルを助けたのは他ならぬ仲間達でした。
家族は支え合うものだ、と。
だから家族であるウィーネのことを助けに行く、と。
ベルを信頼して、ファミリアの全員が手助けに協力すると決めたシーンは、そうなることが分かっていてもちょっと感動してしまいましたね。

ただ、助けに行くといっても簡単ではなく。
ダイダロス通りにある『もう一つのダンジョンの入り口』を守っているロキファミリアを突破しなければならない、という超難関が待ち受けているんですよね。
それはもちろん、ベルの憧憬であるアイズとも戦わなければならないということで……。

最初に言っていた『読む前から』というのはこのことで、11巻の最初にはカラーイラストがついているんですが、それがアイズと対峙するベルなんですよね。
これを見たときに震えてしまって。
好きで、憧れていて、直接指導してもらいもして……そんな存在であるアイズに剣を向ける。
自分より強いなんてことは百も承知で。
それでも戦う理由があるから、戦わなければならないから。

この戦いが、本当に辛くて、でも同時に大好きで、ページをめくる手が止まりませんでした。
「--ちくしょう!」と叫んでナイフを手にするシーンや、断腸の思いでファイアボルトを撃ってしまうシーン、アイズがベルに対して「……強く、なったね」と告げるシーン。
その全てが熱く、でも痛く……それでも先へ先へと読み進めてしまいました。

ベルがアイズのことを本気で憧れの存在だと思っていることを知っているからこそ、このシーンがとても重いものになり、読んでいた自分の心を揺さぶったのだと思います。
ここまでダンまちを読んできた人であれば同じように揺さぶられるシーンではないでしょうか。

そしてもう一つ、この巻には熱いシーンがあるんですよ。
それがライバルとの再戦です。

第一部である3巻でベルと激闘を演じたミノタウロス。
『モンスターの生まれ変わり』はこのシーンに繋がり、黒いミノタウロスとの再戦の火蓋が落とされることとなりました。
この戦いが壮絶で、この記事を書くために再確認しようと思ったらいつの間にかその章を読み終えているほどの熱量なんですよ。
お互いが全力を出し切り、加速していく戦いが、その剣の、斧の一振りが重く強く響いてくるんです。

個人的には、ダンまちは3巻のミノタウロス戦の『冒険』が一番好きで。
この10巻までで一番読んでいて面白いと思っていたのですが、しかしと言うべきかだからこそとい言うべきかこの11巻での『再戦』はそれを越えるくらいの激闘で、心を鷲掴みにされるようでした。
少しでも気を抜いたら即死が待っているようなひりつく戦いの中で、剣戟を結ぶ中で自分の限界を超えて、心の奥の、自分の根底の部分にある『強くなりたい』という欲求を全面に出して、己自身を賭して戦うその姿は自分の中に強く残りましたね。


さいごに

話としては、ヘルメスの目的もわかり、その企みはアステリオスと名乗る異端児の猛牛との戦いで打ち砕かれましたし、その上で異端児たちはダンジョンに変えることが出来ました。
『ゼウスの置き土産』と呼ばれたベルが本当に英雄になりたいと願った先にあるもの。
それが次の巻から見えてくるんじゃないでしょうか。

前の巻の感想でも書いていたとおり、改めてベルは『どうなりたいか』を問われました。
英雄になりたい、そのために強くなりたい。
ベルのこれからの生き方から目が離せなくなりましたね。

次の12巻は2017年春頃ということなのでまだ先ですが、外伝であるソード・オラトリアは12月に発売されます。
本編とのリンクもあるので、そちらではどのように描かれるのかが楽しみなところです。


他の巻の感想はこちら

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか読了。7巻分の感想をまとめました
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 8巻読了。気がついたら泣いている恋愛日常編。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9巻読了。新章開幕のその前編。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか10巻読了。選択とその代償
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア読了。4巻分の感想をまとめました
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア5巻読了。物語の間章としての1冊。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア6巻読了。ダンジョンの外での戦いを描いた物語。


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