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今日の晩御飯はサンマ定食

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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか10巻読了。選択とその代償


ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかの新刊である10巻を読み終えました。
なんというか考えるところの多い巻でしたね。

前の巻のことも振り返りつつ感想を書いていきます。


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感想

物語の始まりは『異端児』の移動でした。
その途中で罠にはめられたウィーネ達がさらわれてしまうのが、今回の騒動のきっかけですね。

でもこの事件がこのタイミングで起こらなかったとしてもいずれ同じようなことは起きていたと思います。
それくらい『異端児』側の内圧が高まっていて、そしてそれに対する密猟者の行動が看過出来ない状態になってきていましたから。

このように始まった10巻は多くの人物を巻き込みながら話を大きく広げていくことになりました。
18階層を占拠し、冒険者をなぎ倒し……、前の巻で語られた『異端児』の悲願とはかけ離れた行動を取ってしまった彼ら。
普通に考えればその悲願の達成はもう不可能でしょう。
人間とモンスターが共存できる世界、『異端児』達が外で暮らすことが出来る世界。
全てを台無しにしてしまったのだと思います。
でもだからこそ、これからベル・クラネルがどのように進んでいくか、その先に何があるかがきになるんですよね。
『ゼウスの置土産』と言われたベルが何をつかみとるのか。
そこに人間とモンスターとの共存はあるのか。
ダンまちを読んでいて楽しみなのはそういうところです。


話を内容の方に戻して。
今回印象的だったのはベルがモンスターへではなく、冒険者に対して武器を向けたシーンでしょうか。
人間とモンスターと、その狭間で揺れていたベルが取った行動でした。

蝙蝠と呼ばれ、偽善者と呼ばれ、モンスターを守った代償として他の冒険者からは蔑まれ、ベルの信用はもうありません。
ヘルメスが途中で「神(オレ)が思い描く道程とは大きく異る」と言っていたのはこのことだったんですよね。
「一歩間違えれば破滅」とも言っていたのはこの代償のことだったのでしょう。
信用を失い、そのまま冒険者としての全てを失う、と言った流れになれば当然『英雄』には慣れません。
だからこそ、ここから大きく動き始めようとするヘルメスの思惑によってベルがどうなっていくのがも楽しみなんですよ。

さいごに

期待の新人として、冒険者として、色々なものを積み上げ始めていたベルが全てを失った時。
ただの敵だと思っていたモンスターに知性があり、人間の方にこそ悪と呼べる存在がいると知った時。
改めてベルは『どうなりたいか』を問われるでしょう。

自分の選択の代償を全て背負い、その上で理想を目指す時、それこそがこの作品の目標となると思います。
あとがきで『書きたいものを書いた』と筆者が述べているように、この葛藤とその先にあるものこそが、この作品で語りたいことのはずです。
ダンジョンと言うものの核心、物語の核心、そして作者が語りたいことの核心に迫っていく展開が、これからも楽しみでしかたないのです。

次の11巻は今年の10月発売ですし、外伝でありながらも本編とリンクするソード・オラトリアの6巻は6月15日発売です。
最初のわくわくとは別の楽しみが増えているダンまちの続きが気になって仕方ないですね。




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