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今日の晩御飯はサンマ定食

読んだもの見たものやったものを自分なりに整理、紹介。備忘録。

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ノーゲーム・ノーライフ9巻感想。乗り込んできた機凱種と提示された謎について。


8/25に発売された『ノーゲーム・ノーライフ』の新刊を読み終えました。
9巻では機凱種が遂に登場したのですが、その様子が想像以上だったりして衝撃を受けたので感想書きながらまとめていこうと思います。

今回ももちろんネタバレありの感想になりますのでまだ読んでいない人は読まないことをおすすめします。


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感想の前に機凱種について

この巻で戦うことになるのは機凱種。
エクスマキナですね。

6巻で登場したシュヴィがこの機凱種に当てはまりますし、8巻で仲間になった帆楼が生み出した生命体でもあります。

機凱種といえば、大戦で神を倒した種族で、一度食らった攻撃は学習して二度と食らわないだけでなく、自分のものとして使用することが出来るようになる、という延々と成長、進化を繰り返す質の悪い種族として紹介されてきました。
まぁ6巻に登場したシーンだけではまだどれほどのものなのかわからないところが多かったので、この巻で明かされるその強さがどれほどのものかと楽しみにしていました。

そうしたら出てきたのが空に対してひたすら求婚し続ける謎集団でしたからね。
落差が凄まじかったです。


感想

そんなわけで感想です。

この巻は空たち曰く『1ターン休み』。
急速に巨大化したエルキアに対して、どの国も敵視しながらも手を出せない状況なので特にやることが無い、という感じでした。
なので誰も攻めてくることは無いと断言した空がやっていたのは神霊種である帆楼をアイドルとして育て上げること。

簡単に言うとプロデューサー業です。

もうこの時点で何言っているかわからないんですが、そのわけのわからなさがノゲノラらしいというか。
プロデューサー始めたあたりを読んでいる時とか『これがどこに繋がるのか』をどうしても考えてしまいましたね。

ノゲノラでは一見アホにしか見えないというか、無意味なことをしたと思っていたらそれを使って終盤追い上げていく、みたいな展開が多いので、どうしてもこれがどこに繋がるのかを考えてしまうんですよね。

そんな感じで始まったこの巻ですが、大きく分けると2つのパートに分かれます。
1つ目は機凱種との邂逅。
機凱種が取り出したチェスで空が負けることで空の性癖が暴かれます。
種のコマではなく、取られたのは空の好み、という謎の展開で『機凱種がどんな種族なのか』を説明しようとしているパートと言えると思います。

機凱種が空の元に現れた理由は簡単で、大戦時の人物である『リク』と同一人物として認めているから。
リク以外とは生殖行為を行わないとしているため、大戦後繁殖出来ずに滅亡しそうになっているんですよね。
なので空とリクを同一人物と認識している機凱種は空へ求婚し続けることになります。


2つ目は『  』と機凱種のゲーム。
こちらがこの巻のメインのゲームですね。
またチェスなのですが、ちょっと通常のチェスとは異なっていて、悪手を打つことが求められます。
チェスと言えば『  』の二人が唯一神であるテトをも下したゲームであり、最適化をし続けることで勝利することが出来るゲームです。
極論を言えば先手をとった時点で勝ち、というような言い方がされています。
ただ、追加ルールの為に悪手となる演出マスにコマを進めなければならない、という特殊な状況になっています。

2回目のチェスのルールをまとめると以下のようになります。
・手番なし
・並行して行われる帆楼のライブのリズムから外れた手は無効

そして『  』の勝利条件は以下のとおり。
・全13曲あるライブに合わせて行われる13局で7局以上勝利すること
・空が大戦時の人物である『リク』と別人であることを証明すること
・ライブの観客を元に表示されているテンションゲージを0にしないこと

つまりこれ、チェスを使った音ゲーなんですよ。

機凱種側からすると、チェスで勝ち越す、空の証明を打ち消す、テンションゲージを0にする、のいずれかを満たすことで勝利となります。

ただまぁ実際のところ、このゲーム自体はそこまで重要ではないんですよね。
この巻で空たちが言っているのはひたすら『自分のことは自分で決めろ』ということだけですから。

帆楼をアイドルとしてプロデュースしている時に帆楼からひたすら『何をさせたがっているのか?』と聞かれ続けていましたが、それに対する回答は特に無いんですよ。
そしてこの2回目のチェスが始まるときに『その答えは帆楼自身が見つける』と言うんですよね。

また、チェスの終盤、12局目が終わったあと。
空とリクが別人であることの証明の際に言い放ったセリフが「俺が何者かは、俺が決める」というもの。

つまり最初から言いたかったのは、心ある機械として、『自分がどう在りたいかは自分自身で決めろ』ってことだったんですよね。
誰かに使われる道具ではなく、自分のことくらい自分で考えて、自分の失敗はまた自分で取り返して、自分らしくあれよ、と。
そういうメッセージで機凱種をぶん殴って13局目は『  』として全力を出して機凱種に打ち勝つ、という二人らしい戦いだったと思いますね。

まぁその上で、自分らしく最後に攻めていったイミルアインが可愛いんですけどね。
途中の勘違いからの記憶違いからの妻宣言あたりもすごい良かったと思います。
個人的にこの巻で初登場のはずのイミルアインの好感度が主役メンバーに食い込みましたからね。


残った謎について

この巻で解決していない問題・謎が幾つかあるんでそれを最後にまとめておきます。

1.『エルキアを失う』
プロローグとエピローグで語られていた内容です。
途中まで読んでいた時は、2回目のチェスの時に玉座とかを全て撤去したのでそこに繋がるのか、くらいしか考えていなかったのですが、エピローグで再度語られているんですよね。

これは10巻に繋がる話ですが、一度エルキアを壊して、また作りなおす、ということの模様。
その際に種のコマを失うらしいのですが……それって大丈夫なの?と。
まぁあの二人が考えていることなので問題はあれど最終的にはなんとかなるとは思うのですが。

最後のほうで妖精種、地精種あたりに国書を送るシーンがあるので、そのあたりの種族にとられるような展開なんでしょうか。


2.『月詠種』
序盤の機凱種に追い掛け回されるシーンで、ジブリールの転移を使って空たちは月に行きます。
月といえば『月詠種』が住んでいる場所。
裏側だけに住んでいるようですが、その姿はまだ一度も出てきていません。
地球から離れて月に住んでいる理由なども一切不明。
今後出てくるとは思うのですが、今のところまだ何もわかっていませんね。

この巻でわかったのは、『月の裏側に住んでいること』と『豊かな緑の中暮らしていること』くらいですね。
月の裏側には大気も精霊も緑もあるとのことなので、それを閉じ込めておくような技術や魔法が使える種族、ということでしょうか。


3.『最強の概念』
6巻で最強の神であるアルトシュが討たれましたが、それを為したのは『最弱』の存在とされています。
『最強』の天敵が『最弱』と言われ続けているのがそれですね。
ただ、この巻では『最強』に関連して2つの話が挙げられています。

1つ目は『最強』の再来。
神が概念の具現化であり、概念は形を変え、意味を変えるだけで消えることが無いのであれば、また『最強』の概念が再来し得る、という話です。
それがアルトシュである、という意味ではなく、また別の『最強』が出現する可能性はある、ということですね。
新たな神は生まれない、とされていますが、それがどのように出現するのか、楽しみなところ。

2つ目は『最弱』の天敵。
『最強』の天敵が『最弱』であるように、『最弱』の天敵は『最強』である、という話です。
弱者の矛である知恵を振り絞っても、その限界の先にある強さであれば、『最弱』を屠ることが出来る……そういう可能性が提示されていましたね。
テトに挑む前にそのような『最強』が立ち塞がるのか、それに『  』は負けるのか、それとも『最強』すらも飲み込んでテトに挑むのか、今後どのように展開されるのかが気になります。


さいごに

この巻で一番可愛いのはイミルアインです。
基本的には異論は認めません。
帆楼をあげる人がいたらちょっと討論くらいはします。

6巻でシュヴィがクラスタと同期したあたりから考えていた、『心も同期されたのか』について色々説明された巻だったと思います。
結論から言うと心が同期された結果、機凱種はエラー吐いて以前と同じようには居られなくなった、ということのようですね。

その結果、道具ではなく、自分で考え、そして立ち上がることの出来る種族になれたのだと思います。

さて、次の巻からまた一気に話が進みそうですが……また前後編系でしょうね。
10巻使ってエルキアがなくなって、11巻で解決、というような。
また複雑なゲームや、人の動きがありそうなので、その辺を整理しつつ読み解いていければと思います。


他の記事はこちら

ノーゲーム・ノーライフ7巻読了。世界を覆す双六の前編。
ノーゲーム・ノーライフ8巻の感想、に留まらない7、8巻感想。
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