最近アニメ化もした六花の勇者の最新刊が出ています。
この6巻は前半?の終わりとも言えるような巻だったなと思います。
テグネウとの決戦を通じて六花の勇者内に生まれた感情の変化が、今後の戦いにどのような影響をおよぼすことになるのか。
それを考えさせる巻だったと思います。
そんな6巻についての感想を、内容にも踏み込みつつ、まとめておこうと思います。
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感想
この巻で、というか、六花の勇者という作品で重要な要素は『愛情』だと思います。
それはもちろんフレミーを想うアドレット、また逆にアドレットのことを愛するフレミーのことでもありますし、モーラやゴルドフ、そしてチャモにも言えることかと思います。
敵であるテグネウが執着していたものでもあり、またカーグイックが他の凶魔に対して持つ感情でもあります。
フレミーの心臓に仕掛けられたものを取り払えたのも愛情によるものでした。
この愛情を巡って、六花の勇者は今までも戦っていたわけですが、この巻ではそれが今まで以上に強かったように思います。
さて、テグネウとの戦いですが、戦いの戦略自体は比較的シンプルでした。
1巻の時のような『どのように戦うか』を考えるようなものでは無かったな、という印象です。
その分アドレットの葛藤に焦点があたっていた感じです。
他のメンバーがアドレットを信じる中、アドレットはハンスと戦い、またテグネウの言葉に惑わされる……。
誰のために戦うのか。それがあったからこそアドレットは強くあれたんですよね。
ただ、テグネウを倒したことで、それが崩れ去ってしまったように思います。
それは修行を始めたばかりのころのアドレットと変わりません。
つまり、アドレットは地上最強の男ではなくってしまう、ということです。
憎しみに囚われただけのアドレットでは、今後戦っていくことは出来ないように思います。
なので、アドレットは再び愛情を知ることになる、と思います。
それはフレミーがきっかけなのか、それともドズーの策略によるものなのか、はたまたカーグイックとの戦いによるのか、それはわかりません。
ただ、なんらかの理由で愛情を取り戻し、それをきっかけとして、魔神との戦いに挑むことになると思います。
魔神と言えば、6巻の最後のシーンですね。
魔神と、その敵であったはずの一輪の聖者がともにある状況が何を示しているのか、意味深な光景でした。
マオンと呼ばれた一輪の聖者が魔神の腕の中で涙を流している姿からは、実は一輪の聖者が最初に魔神を封じた、という話には裏があったことを示しているでしょう。
また、一輪の聖者が作った『7つ目の紋章』は魔神のためのものとのこと。
7人目であるアドレットが魔神のもとに辿り着いたとき、なにが起きるのか。
魔神が完全な姿で復活する、とか、そういうことなのでしょうか。
ドズーたちの目的やカーグイックとの戦いの先にある、最後の山になりそうな気配があります。
テグネウを倒したとは言っても更に幾つもの関門が待ち受けています。
六花の面々はすでにお互いをそこまで信用しあえているわけではありません。
この状態で立ち向かい、魔神を倒すことができるのか。
また、そもそも魔神を倒す、ということが正しいことなのか。
何が正しくて、何をすべきなのか。
六花の勇者とは何なのか。
さまざまな問題や謎がまだ立ちはだかっています。
これらをどのように解決していくのか、それが今後の見どころになるでしょう。
アニメもですが、原作のこれからも楽しみです。
※ 5巻の感想はこちら
→
六花の勇者5巻読了。それぞれの道が示される勇者一行の行方PR
http://katsuji.ni-moe.com/ranobe/rokka_156六花の勇者6巻読了。テグネウとの決戦と六花のこれから、愛情を巡る戦いについて考えました。
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