以前1巻を読んだ『伝説の勇者の婚活』の2巻を読みました。
発売は去年の末なので、だいぶ時間が経ってしまいましたが今回も1巻に劣らず面白い1冊だったので感想を書いていきます。
ネタバレもありますので気にする人は回れ右でお願いします。
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この巻で感じたこと
今回も前回同様、勇者が婚活をするところから始まります。
この巻で出会う女性は3人。
1人めはユーリに積極的にアプローチをしていく女性。
2人めは伝書鳩を使った文通だけをするようなちょっと今までとは距離感が異なる女性。
3人めはとある事情から結婚をする必要がある女性。
基本的な話の展開については1巻とは少し異なっていて。
1巻では基本的に 会う → 悪い印象 → 問題発生 → ユーリが解決 → 勇者だとバレる → お別れ という感じでした。
ですが2巻では会ってから結構トントン拍子で進んだり、そもそも会わなかったりと少し展開にひねりが加えられている印象です。
そして最後の話では今まで以上に話が大きくなっていき、3巻にまで続くちょっと長めの話になっています。
ちょっと気になるのは、ここまでって結局ユーリの人となりの説明に近くて、ストーリーとしての展開があまり無いんですよね。
ある意味では短編集に近い形式だと思いますし、今のままではいろんな女性がいるよねという話にしかならないのではないかと。
そう考えるとこの『伝説の勇者の婚活』の流れとしては、ユーリが成長する必要があるんじゃないでしょうか?
世界を救った勇者として、戦いに関しては最強と言ってもいいでしょう。
ですが、普通の人間としてのレベルは1のユーリ。
このある意味では最弱の勇者が人間として成長していく話になるのかなぁと感じています。
いろんな女性と出会って、騙されて、蔑まれて、利用されて、たまに好きになってくれる人も居たりして。
そういうのを繰り返していく中で、勇者という肩書に関係なく『ただのユーリ』を好きになってくれる人と出会う。
そんな話になっていってくれるといいなぁと。
改めて感想
この巻自体の感想も書いておきます。
この巻で好きだったのは2人めの女性であるメルとの話です。
魔法伝書鳩を使った文通の話で、話自体は今までの展開をちょっと変えただけという感じ。
ただ、最後のシーンが結構好きで。
1巻で出会った女性は、ユーリが勇者だと分かると目の色を変えてまた会いたいと言ってくるような人でした。
ですが、メルはちょっと違うように感じたんですよね。
最後の手紙を読んだ時の口調とかが、以前と変わらなくて。
だけどちょっと親しみのこもった言葉で。
ユーリとメルはもう2度と会うことはないと思います。
だからこそ、最後の『…届いて…くれるといいなぁ』が印象的なんですよね。
あと気になるのは最後の話。
次巻への引きにもなっている結婚式の話です。
ユーリが出会ったカタリナという女性と結婚することが決まったのですが、その結婚はユーリのことが好きだからおこなうわけではなく、祖父に結婚式を見せることが目的、というちょっと捻れたものでした。
真面目なユーリがカタリナのことを考えて発した言葉がカタリナの心を少しだけ揺さぶったシーンはやっぱり素敵で。
だからこそ先の展開が読めるこの話は結末を読む前に悲しい気持ちになります。
結婚式のしきたりで顔を合わせることが出来ない日に起きた土砂崩れ。
ユーリだったらそんなの助けてしまうにきまっているじゃないですか。
そんなユーリのことを少しだけ好きになったカタリナの前に立ちはだかるのはきっと、しきたりを破ると一生一緒になれないという掟でしょう。
多分カタリナは以前とは異なり前を向いて生きていくことが出来るようになるんだと思います。
でも、ユーリは相手にはなれない。
そうやって終わっていくような展開が見えるんですよね。
さいごに
ここまで来ると思うんですが、あの魔法使いと一緒になればいいじゃんという気持ちが結構強くなっています。
だってありのままのユーリを知っていて、その上で信頼してくれる相手ですし。
でも最後はそこにたどり着くのかもしれませんが、まだ先なんだろうなぁとも思いますよね。
最初に書いたようにユーリがもっと成長して、人のことを知って、その上でちゃんと人に好かれるようになる。
そんな展開を楽しみにしています。
3巻は4月に発売されるようですし、次は発売されたらすぐに読もうと思いますね。
他の巻の感想はこちら
→
伝説の勇者の婚活の1巻を読んでみました。PR
http://katsuji.ni-moe.com/comic/densetsu_konkatsu_2伝説の勇者の婚活2巻読了。2巻もひたむきな勇者が全力で恋愛をする物語でした。
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