丸山くがねの書く異世界冒険系のファンタジー小説 オーバーロード の1巻を読み終えたので感想を。
多分ネタバレなどもあるかな、と思います。
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あらすじ
有名なオンラインゲーム『ユグドラシル』のサービス終了日。
そんな日に主人公であるモモンガは長い時間を友と過ごしたギルドの本拠地でサービス終了を迎えようとしていた。
だがサービス終了時刻になっても強制ログアウトが発生せず、周囲のノンプレイヤーキャラクターたちが意思を持ち始める。
異世界に飛ばされてしまったらしい、ということを知ったモモンガが起こした行動。そこから彼が率いるギルド『アインズ・ウール・ゴウン』の伝説が始まろうとしていた。
感想
まず最初に話を聞いた時は『またオンラインゲームの世界に行っちゃう系?』というものでした。
ソードアート・オンラインとかログ・ホライズンとか、まぁ以前から.hackもありましたが、こういう系が最近多いなぁと思っていたところだったので、そこまで興味は惹かれていなかったというのが本音です。
ただ、主人公の設定やその後の目的を聞いた時はまた別でした。
だって主人公が人間ではなく不死者の王として骸骨の身体を持ったアンデットモンスターで、悪魔やらモンスターを率いて世界征服に乗り出すって聞いたらやっぱり惹かれてしまいますよね。
悪役というのはやはり格好良くあらねばならないと思うのです。
悪の矜持とも言えるものを持ち、光のもとの常識や正義とはまた別の価値観に生きる者。
また、悪魔たちを率いるものとしてその全てをも超える超常的な力を持つ者。
これが自分の在り方だ、と言えるものを持っているその姿が格好悪いわけがないんですよ。
というより、格好悪くあってはならないのです。
とまぁそんなことを思いながら読み始めたのですが、最初は結構引っかかる場所も多く、少し本を閉じてしまうこともありました。
普通の世界から別世界に行ってしまった、と考えれば当然ではあるのですが、やはり行いが普通の人間じみているんですよね。
支配者としてのロールプレイをしていくことになるのですが、それも少しずれているように感じましたし。
また、言い回しなどがどこかちぐはぐな印象を受けることがありましたね。
具体的にどこ、というのは言えないのですが、読みにくいというか、階段の段差がバラバラのような感覚でした。
文章があまり上手くない頃のもの、というだけかもしれませんが。
そんなこともあり、読み始めたから数ページいったところで一旦閉じて置いていました。
それから少ししてアニメが始まったわけですが、これを見てからだとイメージが変わるんですよ。
ちぐはぐに感じていたところの補完が出来るんですかね。
話が急に見えるようになってきて、そこからはあっという間に読み終える事が出来ました。
個人的に一番好きなシーンとしては最後の戦闘シーンですね。
まだ実験を続けているモモンガがわざと攻撃を受けるところ。
敵の最高位天使の攻撃を受けても平然とダメージを考察しているモモンガがなかなか良かったです。
また、この頃になるとモモンガも最初とは異なり不死者の王としての振る舞いが板について来ていて格好良さが出てきてましたね。
別のシーンのことにはなりますが、実は名前についてはちょっと気になってしまいました。
モモンガがアインズ・ウール・ゴウンを名乗るようになるわけですが、ここがちょっとうーんとなってしまいました。
まぁ名乗りのシーンは好きなのですが。
話の流れ的にもアインズ・ウール・ゴウンの名をこの異世界に知らしめることで、他にもユグドラシルから来てしまったプレイヤーが入れば交流できるのでは、とのことなので仕方ないですし、いつまでもモモンガという可愛らしい名前のままというのも微妙なので当然なのかもしれませんが。
と、書いていて思ったのですが、知らぬ間に自分自身が『モモンガ』という名前に愛着が湧いていただけかもしれませんね。
2巻以降について
今後の展開についてですが、他にもユグドラシルから紛れ込んでしまったプレイヤーはいると思いますし、ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』のもとメンバーもいると思います。
そことの出会いと戦いは当然あるでしょう。
周辺の三国の英雄との戦いもありそうですし、英雄を凌ぐ存在として、他のプレイヤーがどこかの国の上の方に食い込んでいる、なんてこともあるかなーと思っています。
ただ、自分が楽しみにしているのは、もっと苛烈な戦闘なんですよね。
1巻ではモモンガが王として、その実力が圧倒的であることを示すことが出来たと思います。
その存在と同等の敵と戦ったり、さらに強い存在と戦ったりすることがあるならば、その時は本拠地であるナザリック地下大墳墓が危機に陥ったりして、かなりギリギリの戦いがあるんじゃないかな、と。
死力を尽くして戦うモモンガ=アインズの姿が見たいな、と思うわけです。
多分1巻の様子であれば、ノンプレイヤーキャラクターを守ってしまったりしながら死闘を繰り広げる、というようなこともあるのでは、とか思っています。
というかそういう展開が見たいです。
話はそれますが、アルベドがいろんな意味で美味しいですよね。
もちろんシャルティアも好きですが。
そんなわけで、ラスボスクラスの骸骨主人公の世界征服に興味があれば、ぜひ読んでみてもらいたい作品でした。
丸山くがね エンターブレイン 2012-07-30
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http://katsuji.ni-moe.com/ranobe/overlordラスボスが征く世界征服譚。オーバーロード1巻読了。
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